みんないつ医局を辞めるんだろう
そう気になったことはありませんか。いつかは医局を辞めたいと思っていても、実際に辞めるとなるとなかなかふんぎりがつかないものですよね。この記事では、どんなタイミングで医局をやめるのか、何年目に辞めるのか、まとめてみました。医局を辞めるか迷っている人の参考になれば幸いです。
よくある医局を辞めるタイミング
医局には、属するメリット・デメリットがあります。医局に属するメリットが小さくなり、デメリットを上回った時が医局の辞め時です。またプライベートの環境の変化も医局を辞めるきっかけになることが多いでしょう。
専門医取得後
若手が辞めるタイミングでよくあるのは専門医を取得してすぐです。研修医終了後、入局してから最短で3年、多くの人は4〜5年かかります。年齢でいうと30〜33歳くらいでしょうか。
医師としては若手でありながら、しっかりと専門性が身についている(だろう)ということで、転職市場では引く手数多です。このタイミングでの転職は有利な条件のところが多く、希望にあった転職を行いやすいでしょう。
専門医取得前に医局を辞めるのはよくない?
医局に属していると基本的に忙しい基幹病院・大学病院で勤務することになり、症例は豊富です。そのため、医局に属していたほうが専門医を取るのに有利と言っていいでしょう。
ですが、専門医は医局を辞めても取得できます。医局以外の専門医取得できる病院に勤め、実績を重ね、試験に合格すればよいからです。転職先で専門医を取得するのも良いでしょう。
専門医の取得方法は科によって異なります。また、研修医制度の変更や、コロナを受け、ここ数年で制度変更している専門医も多いです。医局を辞める前に取得方法を確認するといいですね。

専門医取得前に転職活動をしたことがあります。その時は、民間医局のエージェントさんが親身になって、教育施設(認定施設、研修施設とも)に指定された転職先を探してくれました。
指導医・認定医などを取得後
2つ目の医局を辞めるタイミングが、指導医・認定医を取得した後です。
学会によりますが、専門医を取った約5年後の更新の際に指導医を取得することができます。研修修了から8〜10年かかることになります。年齢でいうと35〜38歳くらいでしょうか。
指導医・認定医を取得するためには、症例数・手術件数・外来件数などの臨床経験、論文・学会発表など学術的活動などが求められます。臨床経験はともかく、学術的活動という点では医局にいた方が楽に達成できるでしょう。そのため、指導医・認定医を取得したい人にとっては、医局にいることがメリットになります。
指導医・認定医取得前に医局を辞めたい人は、あらかじめ条件を調べておきましょう。



指導医は、その名の通り研修医に指導をする立場(になれる人)です。自分のキャリアに指導医認定が必要か、考えてみてもいいでしょう。
開業するため
新規開業・継承に伴って医局を辞める人も多いです。特に、‘親のクリニックを継ぐ‘という選択は誰も傷つきませんので、最もスムーズに辞められる理由の一つだと思います。
早い人だと卒後7-8年目で開業している人もちらほらいらっしゃいます。
教授選挙に伴って
教授が変わるときは辞めやすいタイミングです。また、教授選挙に立候補して敗れて退局したり、候補者に連れだって退局することもあるでしょう。ベテラン勢が大挙して辞めて医局の転機になるタイミングですね。
親の介護、結婚・出産、配偶者の転勤など
いわゆる「家庭の事情」で医局を辞める人もいます。当直やオンコールなど、深夜早朝の勤務も多い医者という職業。そこにやりがいを感じる人もいらっしゃるとも思いますが、家庭との両立は難しいもの。
子どもが生まれたり、介護がはじまったりしても、無理のない勤務体系の職場で、キャリアをつんでいけるとベストですよね。



自分は子育てと仕事を両立するために医局を辞めます。
医局を円満に辞めやすいタイミング
基本的に医局とは労働契約を交わしているわけではなく、いつ辞めても法的には問題ありません。ルール上は2週間前に申し出れば辞めて良いですが、そうは問屋が卸しません。確実に恨まれます。
できれば医局に迷惑をかけずに辞めて、良い関係性を保ちたいですよね。医局を辞めたのちもお互いにウィンウィンな関係であれたら最高です。
医局を辞めたいと思ったら、できれば1年前、遅くとも半年前には医局長(or教授)に申し出ましょう。よほど人員の余裕がある医局で無い限りは年度末が辞め時です。人事のタイミングとしてベストな切れ間ですし、4月からは新入局員も入ってくるからです。



逆に1年前に申し出て辞められないのであれば、医局側に問題があります。どのタイミングで辞めても残念ながら後味が悪くなるでしょう。入った医局が悪かった、と割り切って自分のタイミングで辞めましょう。
まとめ:医局でしかできないこと…?
「医局を辞める5つのメリット 」「医局を辞める7つのデメリット」にも書いたとおり、 医局にいないとできないことは一部です。医局に属さずとも専門医はもちろん、指導医・認定医だって取得できます。
医局に入るときに、「○○のために医局に入る」「○○したら医局を辞める」と決めて、目的意識を高く行動した医師というのは少ないのではないでしょうか。「みんな医局に入っているし、とりあえず入っておくか」くらいの感じでなんとなく入った人の方が多いでしょう。
医局に属してずっと働く人が少数です。ほぼみんな医局を辞めていきます。医局は、専門医などの資格をゲットするための道具だと捉えている人だっています。
医局の辞め時は、“辞めたいと思った時”です。
医局に縛られて自主性を無くしたり、激務・ハラスメントで病んでしまうのは勿体ないです。そして自分の人生は自分の物。自分にどんなキャリアが合うか決めるのは自分です。
少しでも医局を辞めたいと思ったら、転職活動をしてみてもいいでしょう。初めての転職活動で、専門家に相談しながら進めたいなら「民間医局」がオススメです。転職者に寄り添った提案をしてくれます。



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